ヒルシュスプルング病そのものではないものの、ヒルシュスプルング病と類似した消化管蠕動不全を呈する症例の存在は小児外科医の間では古くから知られており、これらは総称として「ヒルシュスプルング病類縁疾患」と呼ばれます。その中には予後が不良で根治的治療方法のない疾患が含まれます。
私たちは厚生労働科学研究補助金を得て、平成23年度より継続的にヒルシュスプルング病類縁疾患について研究班を構成して研究を行ってきました。全国調査の実施とともに小児外科医・小児科医・病理医・消化器内科医によりなる研究班で何度も議論を繰り返すことで、小児期から成人期までを包含するガイドラインの公開に辿り着くことができました。
ちょうど時期を同じくして、重症3疾患(腸管神経節細胞僅少症,巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症,慢性特発性偽性腸閉塞症)が小児慢性特定疾患および指定難病に認定されました。継続的な班研究と難病見直しのタイミングがちょうど一致したことが奏功したものと考えています。
しかし疾患の希少性ゆえに国民に広く周知するのは簡単ではありません。多くの医療従事者ならびに一般の国民にこの疾患を知ってもらうことが、この疾患に苦しむ患者さんの社会的な支援や新規治療開発につながることと期待しています。このHPを通じて皆様にこの疾患の存在、ご支援の必要性、および新規治療の開発の必要性、を訴えたいと思います。
当サイトの運営・管理は「ヒルシュスプルング病類縁疾患研究班」が行っています。
〒812-8582
福岡市東区馬出3-1-1 九州大学大学院医学研究院小児外科学分野
当サイトに情報を掲載するにあたり、十分に検討・確認作業を行っております。「ヒルシュスプルング病類縁疾患」に関わる科学的情報や医療制度などについては、新たな研究の成果や社会的な取り組みにより変化を続けています。当サイトでは正確で、わかりやすく、更新された情報を提供するための努力を行っておりますが、その内容に関して正確性・有効性・確実性・安全性・特定の目的に対する合理性その他いかなるものも補償するものではありません。個々の患者さんにおける臨床的な問題につきましては、それぞれに固有の要素を検討して判断されることが適切な対応です。
本サイトでは、特定の個人を識別できる情報(以下「個人情報」といいます)の取扱いについて、以下のとおり「個人情報保護方針」を定めその保護に努めます。